ハリル監督 B組警戒「かなり困難」

 サッカーの18年ロシアW杯アジア最終予選の組み合わせ抽選が12日、クアラルンプールで行われ、6大会連続出場を目指す日本は、オーストラリア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、イラク、タイとのB組に入った。結果を受け、バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は都内で取材に応じ「ロシアまでのルートはかなり困難。軽い相手は一つもない」と警戒心をあらわにした。

 はるかなるロシアを見据えるハリルホジッチ監督の目がギラリと光った。最終予選の対戦相手が決まり「チームを本大会に連れて行きたいので、すべての困難に対抗したい」と意気込みを語った。

 FIFAランクではアジア最上位となるイランとは別組になるなど、楽観的にも映る結果だが、指揮官の考えは違う。「前回のアジア杯で準決勝までに残った4カ国のうち、3つ(オーストラリア、UAE、イラク)が同じ組にいる。ロシアまでのルートはかなり困難になっている」

 抽選の数日前から、相手国の映像を分析していたというハリル監督。9月1日に迎える最終予選の初戦は、15年アジア杯準々決勝で日本を退けたUAE戦で「最終予選は1試合目が重要。アジア杯でのリベンジも果たさないといけない」、2戦目のタイも成長が著しいと見ており「軽い相手は一つもない」と断言。同組内でランク最上位となるオーストラリアは、W杯予選では3分け1敗の未勝利と厳しい相手だ。

 指揮官が挙げる“困難”は相手だけではない。広大なアジアでの予選だけに、長距離移動を強いられる。敵地5カ国までの距離を合計すると、往復で約7万5000キロと、地球一周を優にしのぐ。「日本代表の大きな問題だが、欧州の選手は12時間をかけて来て、2日後に試合をしなければならない。疲労回復をしっかりしなければ」と対策に乗り出す。

 「選手にはこの数カ月、同じことを言っているが、最終予選は本当に難しくなる。チームがもっとパフォーマンスを出さなければならない」とハリル。6大会連続でW杯へ。成長を繰り返し、切符をつかみ取る。

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