レアルへの補強禁止処分確定でジダン監督が苦境に…息子2人のケースも影響あった
FIFA(国際サッカー連盟)からスペイン1部リーグ、レアル・マドリードとアトレチコ・マドリードに科せられた2018年まで選手獲得を禁止する処分が8日(日本時間9日)、事実上確定したことで波紋が広がっている。特にレアルのジダン監督は自身の息子2人が“処罰”の対象になっているとされ、公の顔である監督としての仕事に影響が及ぶことが考えられる。
9日のスペイン紙マルカによると、FIFAが問題視しているのは未成年選手を国外から獲得することで、多数あるケースのうちの一つにジダンの長男MFエンソ(20)と次男GKルカ(18)が含まれているという。
2人はフランス生まれながら父親がレアルでプレーしていた2004年に同チームへ移籍、ともに選手登録は母親性の「フェルナンデス」で記載されている。クラブ側はこの対応について「偉大な父親を持つ子供をメディアからのプレッシャーから守るため」と説明しているものの、FIFA側はフランス出身の事実をことさら表に出さない“事実隠蔽”的な意味合いがあるとみているという。
また同じ処分が出されたアトレチコ・マドリードにも同様のケースが。2008から2012年に在籍したブラジル人、MFパウロ・アスンソンの息子2人が幼くして同クラブの下部組織チームに所属している。
現状で両チームは来年(冬、夏)の移籍マーケットで選手補強ができない。唯一認められるのは所属選手ながら他チームへレンタル移籍している選手たちの復帰。その他の選手に関しては契約を結ぶことはできるものの登録、試合出場は処分終了を待ってからになる。
FIFAの処分は今年1月に出されていたが、両クラブが処分を不服とし同組織の上訴委員会へ訴えを起こしたことで執行されていなかった。8日に同委員会が処分を妥当とみなしたことで裁定が確定するとみられる。なおレアルはこの決定にも異議を唱えスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ訴えを起こす考えを示しており、アトレチコも同様の手続きをとると考えられている。