本田がミランのブーイング問題再び言及「ミラニスタは愛すべき存在」だからこそ…
サッカー日本代表FW本田圭佑(ACミラン)が8日、再び“ブーイング論”を語った。
メルボルンでの代表初練習を終えると、取材エリアに待つ報道陣に対して「話すことないでしょう、もう。話すことないし…」と切り出しながら「この間のブーイングの件で、まあ言い忘れていることがというか、考えていたのがある」と語り出した。
本田の主張はこうだ。ブーイングが多発するイタリアのサポーター文化について「オレへのブーイングは分かる。結果がすべてだし、何も言い訳するつもりはない。それまでもずっと言い続けていたし」。その中で言いたいことというのが「試合中にブーイングはすべきではないと。オレみたいに改革すると言っていて改革できなかった者に対してブーイングは受け入れるし、いいと思う。この間(10月2日のサッスオーロ戦)、結果的に逆転したんやけど、逆転する可能性があるところで、(ブーイングで)選手を萎縮させた。それは100%否定する」ということだと言う。
本田は「試合が勝てば家族に戻る」というミラノのサポーターに対して「ずっと感謝をしていた。サポーター、ミラニスタ(ACミランサポーターの呼称)に。ミラニスタは愛すべき存在やし、おれはずっと愛してきた」という。だからこそ「誤解してほしくないのは、ミラニスタは今でも好きだから(試合中にブーイングをすべきではないと)言っているということ。これを受け入れられないということは、受け入れられないということ自体が、ちゃんと前向いて話をできないということが、オレは問題外かなと思う。何度も言うけど、オレは、オレのプレーに対してのブーイングについては一切否定はしない。だけどそれだけは整理しときたかった。オレのプレーとこのブーイングはまったく別問題の指摘やし。ミラニスタは、オレにとっての愛すべき存在に、変に誤解は生んでほしくなかった」とあらためて説明を加えた。
名門の背番号10を背負いながら、満足なプレー時間を勝ち取れず、掲げていたミラン再建のための結果が出せない。「自分としては2年半ミランでやって。ミランでの役割が、ピッチ以外のところの方が大きくなっている。まあ選手としては悔しいことやけど。でもこうやって、実際こうして給料ももらっていて、何か自分ができることはないかと探していたら、実際にピッチ以外の作業の方が多くなってきていて」とジレンマを口にした。その上で「オレとしては(ミラニスタが)嫌いだから言っているわけではないということを伝えたいわけで。うん。仮に(自分が)おらんくなっても、こういった言葉が残って、何か良い方向に進んでいけば良いなと思って言っているわけで」と深い“ミラン愛”、そして“ミラニスタへの愛”からの発言であると、何度も強調をしていた。