20歳MF井手口が初選出 成長力をハリル絶賛 家庭では男気あふれるパパ

 日本サッカー協会は4日、親善試合・オマーン戦(11日、カシマサッカースタジアム)とW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦(15日、埼玉スタジアム)に臨む日本代表25人を発表。リオデジャネイロ五輪に出場したMF井手口陽介(20)=G大阪=が初選出された。

 有無を言わさぬ初選出だ。成長著しい井手口は「素直にうれしい。今シーズン試合に出る機会が増え、G大阪やU-23日本代表で得た経験が、今回の選出につながったと思う」とコメントした。

 今季開幕時、クラブのボランチはMF遠藤保仁、今野泰幸の元日本代表コンビ。2人の牙城を崩すことを今季の目標に掲げ、着々と成長を続けてきた。武器であるボール奪取力に加え、リオ五輪後は攻撃力も向上。ここ3試合で3得点と絶好調だ。ハリルホジッチ監督も「非常に面白い選手」「どんどん伸びている」など、賛辞を惜しまなかった。

 支えてくれる家族が活力だ。中学の同級生だった夏海さんと結婚し、6月に長女・愛希(ひなの)ちゃんが誕生。交際当時、夏海さんの母がすい臓がんで半年の余命宣告を受けると「安心させたい」の一心でプロポーズした。大会が続き花嫁姿を見せられないまま今年3月に亡くなったが、病院で結婚を報告した時には「頼むよ」と喜んでくれた。弱冠20歳ながら、男気あふれる一家の大黒柱。娘をお風呂に入れるのも担当の一つだ。

 育児もこなす頼れるパパは「選ばれたからにはしっかりと結果を残せるように頑張ります」と意気込んだ。選出だけでは終わらない。ガンバの怪物がA代表に立ち向かう。

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