FC東京・立石GM「こんな選手見たことない」
「J3、長野2-1FC東京U-23」(5日、駒沢陸上競技場)
JリーグのFC東京ユースに所属する中学3年生、FW久保建英(たけふさ、15)が5日、J3に参戦しているU-23の一員として、東京・駒沢陸上競技場で行われた長野戦の後半から初出場し、15歳5カ月1日のリーグ最年少出場記録を更新した。これまでの記録はJ1におけるFW森本貴幸(当時東京V、現川崎)の15歳10カ月6日。久保は3トップの右FWに入り、ドリブルやスルーパスで好機を演出するなど才能の一端を示した。試合は2-1で長野が勝った。
視察したFC東京の立石敬之GMは「技術的には完成されている。止める場所、ファーストタッチの質、見ている場所などは大人のよう」と評した。大分で指導者を務めていた当時、下部組織に所属していた日本代表MF清武(セビリア)を知るが「キヨも中学時代はうまかったし、荒々しかった。技術的には(久保が)上かも。こんな選手見たことないでしょう」と話した。
対戦した長野の元日本代表MF橋本英郎は「まだ体が出来上がっていない感じ。技術は高いものがあるし、2つ3つ先を考えながらプレーしていた」と印象を語った。G大阪時代にはFW宇佐美(アウクスブルク)、MF家長(大宮)といった当時の有望株ともプレー。「彼らの方が体格もあったし、キックの精度もすごかった。今日の試合しか見ていないと分からない」と評価を控えつつも、「注目される重圧の中でどれだけ自信を持って過信にならないか。周りの声でいい方向を取っていけば」と、成長に期待を寄せた。