鈴木“Cロナ・ポーズ”本人の前で「やりたい」 憧れの選手相手に臆せず「楽しみ」
「クラブW杯・決勝、鹿島-レアル・マドリード」(18日、日産スタジアム)
サッカーのクラブW杯でアジア勢初の決勝進出を果たしたJ1王者の鹿島(開催国枠)は16日、横浜市内で冒頭15分間を除く非公開練習で調整した。準決勝で得点を決めた際、レアル・マドリード(スペイン)のエースFWクリスティアノ・ロナウド(31)のゴールパフォーマンスをまねて、海外メディアからも注目を浴びているのがFW鈴木優磨。20歳の注目株は、決勝でゴールを決め、「リスペクトを込めてやりたい」と、本家の前で“Cロナ・ポーズ”を披露することを約束した。
日が傾き始め、師走の寒風吹きすさぶ練習ピッチでも、鈴木は熱く燃えていた。
「非常に楽しみ。世界最高のクラブとやれる機会を大事にして楽しみたい」
世界一を争う相手はレアルに決まった。かつて国際サッカー連盟によって『20世紀最高のクラブ』に選出された“白い巨人”との対戦を前にしても、臆することはなかった。
鈴木をかき立てるのはロナウドの存在だ。「小学校からファン」と明かし、鈴木にとってのカリスマ。「体をぶつけて吹っ飛ばされてみたい」とマッチアップを想像して笑った。
準決勝でダメ押しの3点目を決めた際には、ロナウドをまねて、ジャンプしながら反転して両腕を広げるゴールパフォーマンスを披露。スペインメディアから「スーパーサイヤ人の孫悟空のようだ」と評された。
この日の練習後にはスペイン紙・マルカの取材を受けるなど注目度は増しているが、「取り上げてもらえてうれしい」とストライカーらしい強心臓ぶり。決勝でゴールを決め「一ファンとしてリスペクトを込めてやりたい」と、本家の前での決行を約束した。
試合後にはロナウドとのユニホーム交換も狙う。3日のJリーグ・チャンピオンシップ決勝では、自ら獲得したPKをFW金崎に譲る場面もあったが「そこ(ユニホーム)は譲れない」と強気に話した。
高卒2年目の20歳。リオデジャネイロ五輪出場こそ逃したが、クラブW杯では途中出場ながら直近2試合で1得点1アシストと存在感を示している。決勝は途中出場が濃厚だが「(レアルの)本気を引き出せれば」と意欲をみなぎらせる。テレビの向こう側にいた憧れが、自身の目の前に立つ。熱くならない理由はない。