サッカースペイン１部リーグのジローナが来季のホーム試合開催地に関して決断を迫られている。本拠地スタジアムのモンティリビがＵＥＦＡの設定する会場基準を満たさず、スタンド増設か他会場への移転のいずれかを選択しなければならないという。バルセロナを拠点に展開するスポーツ紙エル・ムンド・デポルティボなど複数メディアが伝えている。

　報道によると、現在のスタジアムの収容人員は１万４６００人余りで少なくとも９５００人分の上乗せが必要な状況。当初クラブは簡易スタンドを設置する対応を想定していたが、ＵＥＦＡは難色を示しているという。代案として考えられるのは現在バルセロナが本拠地として使用しているモンジュイックのオリンピックスタジアム、リュイス・コンパニスか、同じくバルセロナを本拠地にしているエスパニョールのＲＣＤＥスタジアム。いずれにしてもバルセロナ北部でフランス国境まで遠くないジローナから１００キロ以上、車を使って片道２時間弱の移動を強いられることになる。

　デルフィ・ジェリ会長はラジオ局とのインタビューで「我々は本拠地で戦いたい意志を（ＵＥＦＡに）伝えたが、多大な投資を意味する多くの要求が課されている。新スタジアムの計画を作っているところでもあり、わずか４日のために多くの変更をする価値はないのかもしれない」としている。

　前節でバルセロナに勝利、今季スペインリーグで４位以上を確定させて来季クラブ史上初のチャンピオンズリーグ出場を決めたジローナ。マンチェスター・シティ（イングランド）を筆頭とするシティ・フットボール・グループの一員で今季スペインリーグの台風の目となり、８２年ぶりにカタルーニャ州でバルセロナを上回る成績を残す可能性があるクラブの、ピッチ外での手綱捌きが問われている。