香川イケる!輝き取り戻す復調V弾
「強化試合、日本3-1コスタリカ」(2日、タンパ)
サッカーのW杯ブラジル大会に向け、米国で直前合宿を行っている日本代表はコスタリカ代表と親善試合を行い、3‐1で逆転勝ちした。前半31分に先制を許したが、後半15分にMF遠藤保仁(34)=G大阪=が同点弾を決めると、同35分にはFW香川真司(25)=マンチェスター・ユナイテッド=のゴールで勝ち越し。ロスタイムにはFW柿谷曜一朗(24)=C大阪=が3点目を奪った。日本は6日にザンビアと対戦し、7日に決戦の地・ブラジル入りする。
輝く背番号「10」がピッチに帰ってきた。W杯まで残り2戦となったコスタリカ戦で、香川が持ち味を存分に発揮して決勝弾をマーク。所属クラブでの出場機会減で状態が上がってこなかったエースが、しっかりと照準を合わせてきた。
本来の姿に確実に近づいている。1‐1で迎えた後半35分にFW柿谷との鋭いパス交換から、相手DFラインを突破。十分な体勢ではなかったが右足を振り抜き、ネットを揺らした。
「自分が攻撃のリスクを負わなきゃいけないと思う。その中で得点できたことは、すごく次に(つながる)」。密集地帯をスピード感を持って駆け抜け、多少のコントロールミスをシュート技術でカバー。公式戦初着用となったイエローのユニホームは、どこかゴールを量産した前所属のドルトムント(ドイツ)時代を連想させた。
「体が重くて、キレがなかった。走っていても結構いっぱいいっぱいだった」というキプロス戦(5月27日・埼玉)とは別人。「練習をやり過ぎなところを感じたけど、逆にそれが今になって、動きの質が出てきている」と話すように、本来の輝きが戻りつつある。
ザック監督及第点
所属先のマンチェスター・Uでは不遇のシーズンを過ごした。実戦機会が少なくコンディションが上がってこないこともあり、ザッケローニ監督も「W杯まで(香川は)なるべく長く使いたい」と語っていたが、試合後は「それなりにいいパフォーマンスができたのではないか」と及第点をつけた。
6日のザンビア戦後には、ついにブラジルに入る。「いいイメージができたけど、コンディション的にはあまり良くなかった。でも大事なのはコートジボワール戦。やはり危機感の方が強いし、課題はある。満足せず、またしっかり準備してやっていきたい」。上り調子のエースが、ザックジャパンをけん引する。