独占インタビュー!アギーレ監督の野望
サッカー日本代表監督への就任が決まったハビエル・アギーレ氏(55)が7月31日、デイリースポーツの独占インタビューに応じた。メキシコ代表を2度、W杯16強に導いたメキシコ人指揮官は「私にとって(コーチ、選手時代を含めて)5回目のW杯出場を目指す。私のキャリアの中でも重要な挑戦の一つ」と意欲満々。日本への好印象も口にした名将は、まずは18年W杯ロシア大会の出場権獲得へ全力を尽くす考えを示した。
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‐以前から日本代表監督就任の噂はあったが、日本協会との合意が発表された。今の心境は。
「とても満足している。新しい挑戦で日本へ行ける。とてもモチベーションが上がっている」
‐監督として経験は豊富だが、日本代表を率いることはひと味違う。自身のキャリアにとって最大かつ最後の挑戦になるのか。
「ノー、ノー。私は4回のW杯経験があり、5回目の出場を目指す。今回は私にとって最後ではないが、重要な挑戦の一つであることは間違いない」
‐W杯で日本代表の試合を見たと思うが、印象は。
「もちろん、日本の試合は見た。ただ、その時点で何も決まっていなかったから、あくまで参加チームの一つとしてだが…。感想としてはコロンビア戦、ギリシャ戦、コートジボワール戦を含めて、いい形で試合をスタートしていたが、いいスコアで試合終了を迎える力強さに少し欠けていた。運の悪さもあったが、終盤の強さが欲しい」
‐ハビエル・アギーレの代名詞とも言うべきキャラクターの強さ、気力、迫力が備われば日本代表は大きく変わると思うか。
「ノー、ノー、ノー。われわれはこれまでやってきたことに敬意を示し、自分たちのスタイルや形を継続する。それはボールをしっかりと扱い、多くの選手が攻撃参加し、相手より多くボールを保持して試合を支配するというもの。リードしていて最後の5分でひっくり返されるのではなく、しのぐことも試合のコントロールの中に含まれる。最終段階で激しい攻防を戦いきり、注意深く対応するのは重要。そこでポイントが取れるとか、勝利できるかが決まるのだから」
‐(以前率いたスペインの)オサスナを欧州チャンピオンズリーグ(CL)へ連れて行くのと、日本を世界16強に導くのと、どっちが難しいか。
「ハハハ。オサスナでやった(05‐06年シーズンに欧州CL出場権獲得という)のは確かに実現が難しいことだったし、(07‐08年シーズンに)アトレチコ・マドリードが12年ぶりに欧州CLに進出するのも簡単ではなかった。またメキシコ代表でも2002年、2010年のW杯の時も(予選で)厳しい状況を跳ね返した。いずれにしろ、すべての挑戦が素敵なこと。何事も順番があって、Aの次にBがある。ここでいうAは日本がW杯に出場すること。まだ出場権もないのに本大会の話をすることはできない。だから、まず3年間で予選に向けていい準備をし、目標を達成してから次の準備に入ることになる」
‐日本という国についてどんな印象を持っているか。
「印象はとてもいい。2002年のW杯で40日ほど滞在した。その数年前にも訪れて鹿島アントラーズと試合をした。しっかりオーガナイズされている国で、発展していて、相手に敬意を示す姿勢があり、文化的にも興味深い。妻と息子と行けることを喜んでいる」