告発受理…アギーレ監督、解任も
サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が2011年のスペイン1部リーグの試合で八百長に関与したとされる問題で、同国バレンシア裁判所が同国検察庁による告発を正式に受理したと14日、スペインのマルカ紙電子版など複数メディアが報じた。告発の対象は選手、クラブ役員、アギーレ監督ら41人とレアル・サラゴサ。対象者への捜査は2月以降に始まる予定で、アギーレ監督は裁判所への出頭を求められる。今後、職務に支障を来すことになれば、代表監督を解任される可能性も出てきた。
疑惑を持たれているのは2011年5月のリーグ最終節。アギーレ監督が当時率いていたサラゴサがレバンテに2-1で勝ち、2部降格を免れた試合だ。
サラゴサ幹部、両チームの選手ら41人が関与を疑われており、サラゴサ側が用意した合計96万5千ユーロ(約1億3400万円)がアギーレ監督らの銀行口座を経て、最終的にレバンテの選手らに支払われたとされる。
現在、アギーレ監督は日本代表を率いてオーストラリアで開催中のアジア杯を戦っている。今大会中には捜査の直接的な影響はなさそうだが、今後、裁判所への出頭を要請され、代表監督の職務に支障を来す可能性は十分にある。W杯アジア予選に向けた選手視察などにも影響を及ぼすことになりそうだ。
本格的な捜査が始まることで、日本サッカー協会も監督の処遇で新たな判断を迫られる。これまで日本協会は現体制でアジア杯を戦う意向を示していた。ただ、原博実専務理事は「いろいろなことは考えている。あらゆる対応ができないと」と方針変更に含みを持たせており、弁護士の三好豊法務委員長も「支障が出れば(方針を考え直す)考慮要素にはなる」と話していた。
このままアギーレ体制でいくのか、それとも監督交代に踏み切るのか。日本協会は今後の展開を迅速かつ、正確に見極めることが重要になる。