柴崎“二刀流”ボランチ&トップ下挑む
「W杯2次予選、日本-シンガポール」(16日、埼玉)
イラク戦の勝利から一夜明けたサッカー日本代表は12日、さいたま市内で調整を行った。ボランチとしてスタメン出場したMF柴崎岳(23)=鹿島=はランニングやストレッチなど回復中心のメニューをこなした。MF清武弘嗣(ハノーバー)が右足中足骨の骨折でチームを離脱したことで、柴崎がトップ下で起用されることも想定される。
柴崎がボランチとトップ下の“二刀流”に挑む。3月のチュニジア戦でトップ下に起用されたMF清武が右足第5中足骨の骨折でチームを離脱。ハリル体制ではトップ下の1番手はイラク戦でもスタメン出場したMF香川真司(26)=ドルトムント=が務める。同戦では交代出場でFW原口元気(24)=ヘルタ=が入ったが、さらなるオプションとして柴崎のトップ下起用の可能性もある。
3月のウズベキスタン戦で柴崎は後半途中から香川に代わってトップ下に入り、同35分には40メートルを超える超ロングシュートを決めている。「より攻撃的に関わって、ゴールに直結するようなパスやシュートを出せれば」とプレーのイメージを膨らませた。本来のポジションはボランチだが「中盤であればどこでもイメージはできている。(トップ下を)要求されればやれることはある」と頼もしい。
イラク戦ではスタメン出場を果たし、FW本田圭佑(29)=ACミラン=の先制ゴールをアシストするなど鋭いパスを何本も通した。試合後、本田が「俺が代表引退するまで20アシストしろ!!」と、ノルマを課したことを明かすなど大きな期待を寄せられている。
「(アシストを)積み上げていければ。若いという意識はないし、もっとやれることはある。僕だけがそういう期待を背負い込むことはない」と主力としての自覚は十分。流麗なパスで、ハリル・ジャパンの前線を操る。