ハリル日本逆転負け…就任5戦目初黒星
「東アジア杯、日本1-2北朝鮮」(2日、武漢)
男子で2連覇を目指す日本は、初戦で北朝鮮と対戦し、1-2で逆転負けを喫した。前半3分に国際Aマッチ初出場となった武藤雄樹(26)=浦和=のゴールで先制したが、後半に2点を奪われた。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は就任後5戦目での初黒星に表情をなくした。
ベンチに腰を下ろしたハリルホジッチ監督は、しばらく立ち上がれなかった。格下の北朝鮮に就任5戦目の初黒星。くしくも前体制を率いたザッケローニ監督が同17戦目で初めて敗れた相手と同じだ。先制しながら追加点を奪えず、単純なロングボールに耐え切れず後半に逆転を許した。
失望と疲労をにじませた指揮官は敗因を過密日程によるコンディション不良に求めた。「非常にがっかりしている。フィジカル的な問題が決定的な違いを生んだ。何人かの選手が走れない状態になった。我々よりフィジカルの強い相手に対抗できなかった」。『フィジカル』という言葉を何度も繰り返した。
確かに多くの選手が29日にJ1を戦った後30日に移動し、2日間の練習を挟んでの本番だった。ただ、中3日の試合は普段からあり得る状況。DF槙野は「日程を言い訳にしたくない」と潔かったが、指揮官は納得いかない。代表発表会見でも「(日程は)言い訳はしたくない」と話していたが、この日は言い訳とも受け取れるコメントを並べ立てた。
6月のW杯予選ではシンガポールと引き分けに終わり、今回は北朝鮮のパワープレーに屈した。決定力不足の課題に加え、日本に対するアジア特有の戦い方に対応し切れていない現状を露見した。
「日本のフットボールに関わる責任ある人たちは何が起こったか見ないといけない。私のほうが正しい。これが現状だ。真実を見ないといけない」と会見を締めくくった。指揮官のいら立ちが収まることはなかった。