ハリルJ、中国にドローで史上初最下位
「東アジア杯、日本1-1中国」(9日、武漢)
男子の最終戦が行われ、国際サッカー連盟ランク56位の日本は同79位の中国と1-1で引き分けた。日本は前半41分、MF武藤雄樹(26)=浦和=が今大会2点目を挙げたものの追加点を奪えず、2分け1敗の勝ち点2で、第6回の大会で初めて最下位となった。韓国は北朝鮮と0-0で引き分けて勝ち点5とし、3大会ぶり3回目の優勝を果たした。
ハリルホジッチ監督の限界なのか、国内組の限界なのか。アジア勢相手に4試合連続未勝利。日本に大会史上初の最下位という、厳しい現実が突きつけられた。
指揮官は、引き分けに終わった韓国戦から先発メンバー6人を入れ替えた。GK東口、DF丹羽、米倉のG大阪勢が国際Aマッチ初出場を果たし、過去2試合は右サイドバックでフル出場した初選出のMF遠藤を、U-22代表と同様にボランチで起用した。
降りしきる雨の中、引き分け以下なら最下位が決まる日本は、序盤から積極的な姿勢を見せた。前半4分、右CKのこぼれ球を拾ったFW宇佐美のシュートはポストを直撃した。だが、上々の立ち上がりから一瞬の隙を突かれた。前半10分、FW武磊に決められ、韓国戦に続いて先制を許した。
同点ゴールは流れるような展開から生まれた。前半41分、米倉の左クロスにトップ下の武藤が滑り込んで右足を合わせた。13年の前回大会でFW柿谷曜一朗(バーゼル)が記録して以来、史上6人目となる代表デビュー2試合連続ゴールで振り出しに戻したものの、追加点が遠かった。
ハリルホジッチ監督は「かなりいい試合をしたし、勝てるチャンスはあった。徐々に向上している。課題はたくさんあるので、それらを解決していこうと思う」と、一定の評価はしたが…。休む間もなく、次は埼玉でW杯アジア2次予選のカンボジア戦が行われる。敵地にのみ込まれた日本が、不安を抱えたまま9月3日を迎える。