新生なでしこ黒星発進 ノルウェーに完敗
1次リーグA組の日本代表「なでしこジャパン」は、ノルウェーに0‐2で敗れた。ことし初戦の日本は銀メダルを獲得した昨年のロンドン五輪決勝以来の試合で、先発に川澄奈穂美(27)=INAC神戸、岩清水梓(26)=日テレ=ら五輪代表組に加え、GK久野吹雪(23)=伊賀=ら代表デビューの5人を並べた。後半12分からMF田中陽子(19)=INAC神戸=がピッチに立ったが、悔しいなでしこデビューとなった。日本は8日にドイツ、11日にデンマークと対戦する。
昨年のU‐20女子W杯で6得点を挙げる活躍をしたMF田中陽がA代表デビューを果たした。後半12分、MF山崎に替わって投入されると、国内合宿で佐々木監督から「今のところ一番いい」と評価された田中明との「たなかたなか」ダブルボランチを組んだ。
ただ、「自分はチャンスがあれば前に出るタイプ」と分析した通りの思い切ったプレーはできなかった。時折、苦笑いで首をかしげる場面もあった。攻守に大車輪で走り回る「澤タイプ」と指揮官からも見られていたが、“ポスト澤”への道のりは険しそうだ。
ロンドン五輪の正メンバーで先発したのはDF岩清水、MF川澄、田中明の3人のみ。代表デビューとなる選手がMF川村真ら5人を占めた。しかし、ペースをつかめないと見るや指揮官は積極的に動いた。序盤で2失点すると前半30分ごろにロンドン五輪経験組のDF鮫島、MF高瀬を投入。下げられたのは失点に絡んだ選手だった。
前半8分、日本の右サイドを突破し先制点を決めたハンセンに振り切られたDF川村優と、同16分にマークにつくべきだったFWヘーゲルベルグに、ボレーシュートを決められたのがDF川村真。非情にも見えるさい配だったが、交代後はチームは息を吹き返した。
佐々木監督は「若い選手にしっかり経験させて得るものをプラスしたかったが、マイナスが多かった。監督の采配ミス。次(のドイツ戦)は現状のベストで戦いたいし、食い下がって勝ちにつなげたい」と、次を見据えた。