丸山、東電の吉田さんへゴール捧げる
サッカー女子日本代表・なでしこジャパンが17日、東アジア杯(20日開幕、韓国)へ向けた千葉合宿2日目の練習を行った。FW丸山桂里奈(30)=大阪高槻=は、東京電力勤務時代の上司で今月9日に亡くなった、福島第一原発元所長の吉田昌郎さん(享年58)に捧げるゴールを誓った。
恩人に約2年ぶりとなる代表でのゴールを捧げる。09年まで東京電力マリーゼ所属で「福島第一原発所長付」という立場で社業もこなしていた丸山にとって、吉田さんは信頼できる上司だった。「当時は吉田さんは所長ではなかったけど、食事会とかで一緒になった」と顔を合わせていた。
死去の一報は知人からの電話で知り、「こんなに早く亡くなるなんて」と絶句した。サッカーで悩むたびに「好きなことを思い切りやれ、納得いくまで頑張れ」と背中を押してくれた吉田さんに、代表で活躍する姿を見せたいと心に決めた。
大阪で生活していると吉田さんの大阪弁を思い出すという丸山は「(東電時代の関係者で)お別れの会をやろうという話になっていて、それには行きたい」。11年ドイツW杯準々決勝ドイツ戦以来のゴールを墓前に報告する。