なでしこ初V!岩清水ヘッドで決めた
「女子アジア杯・決勝、日本1-0オーストラリア」(25日、ホーチミン)
なでしこ、アジアの頂点に‐。決勝を行い、国際サッカー連盟(FIFA)ランク3位の日本は前半、DF岩清水梓(27)=日テレ=が先制し、同11位で10年の前回大会覇者オーストラリアに1‐0で競り勝ち、初優勝を飾った。日本は過去13度出場し、最高成績は準優勝の4度だった。3位決定戦は中国が韓国を2‐1で下した。
ついにアジア女王の称号をつかんだ。先にW杯を初制覇した日本としては、何としても手に入れたいアジア杯だった。主将の宮間は「名実ともアジアナンバーワンになるためには欠かせないタイトル。全員で取り組んできたことを表現する」。その決意がにじむ内容で先制した。
エースの大儀見が所属クラブの都合でチームを離れ、主力FWが不在。宮間をトップ下に据える4‐5‐1の新布陣で臨んだ。序盤はオーストラリアの力に押されたが、ワントップに入った高瀬がポストプレーで起点をつくり、中島が右サイドで果敢に仕掛けた。前半の半ばに宮間の左CKからの攻撃で、岩清水のヘディングシュートが相手に当たってゴールラインを越えた。
高瀬は「海外組がいなくて不安視されていると思うけど、ここで自分たちが結果を残さないと今後の女子サッカーがまた寂しくなってしまう」と口にした。不遇の時代も、先人が歯を食いしばってつないできた「なでしこ」の歴史。前回大会覇者に競り勝ち、日本女子サッカー界に新たな一ページを刻んだ。