宮間、背水の日韓戦「負けたら終わり」
「サッカー女子・リオデジャネイロ五輪アジア最終予選、日本-韓国」(2日、キンチョウスタジアム)
4大会連続5度目の五輪出場を目指す、サッカー女子日本代表は1日、韓国との第2戦(2日、金鳥ス)に向けて、堺市内で冒頭25分間を除き非公開とする練習を行った。初戦のオーストラリア戦は1-3で完敗。2連敗すれば五輪切符獲得は絶望的な状況となる。数人の先発メンバー入れ替えも予想される韓国戦へ、主将のMF宮間あや(31)=岡山湯郷=は「負けたら終わり」と悲壮な覚悟を示した。
崖っぷちに立たされたなでしこが、運命を懸けた韓国戦に挑む。敗れれば五輪出場は絶望的となる。今回と同じ方式で行われた12年ロンドン五輪最終予選は日本が勝ち点13、北朝鮮が同11で五輪出場権を獲得した。韓国戦を落とせば残り3試合で日本が獲得できる勝ち点は最大で9。前回に照らし合わせれば、五輪を逃した3位オーストラリアに相当する。日本にとっては、引き分けも負けに等しい結果となる。
公開された前日練習では選手に笑顔も見られたが、心中は悲壮な覚悟に包まれていた。宮間が「負けたら終わり。1点も譲れないし、1試合も落とせない」と口にすれば、FW大儀見も「自分たちは一度死んでいる。はい上がっていくしかない」と語気を強めた。
中1日での戦いとあって、佐々木監督は「一人一人の特性は分かっている。(メンバーが)代わっても問題ない」と数人の先発メンバー入れ替えを示唆した。一方で「トーナメントの意識でやる」と後がない状況も当然理解しており、難しいかじ取りを迫られる。
韓国との対戦成績は14勝8分け4敗と日本が優位に立つが、07年12月の佐々木監督就任以降は3勝1分け3敗。直近2試合では2連敗している。背水の日韓戦。これまで幾度となく逆境をはね返してきたなでしこが、その神髄を示す。