「大相撲初場所・４日目」（１５日、両国国技館）

　期待のホープ、幕内遠藤（２３）が永谷園のＣＭに出演することが１５日、明らかになった。振分親方（元小結高見盛）が同社のキャラクターを務めてきたが、角界きっての人気を誇るイケメンが起用される。土俵では宝富士を逆転の下手投げで退け、３連勝で３勝１敗。全勝は横綱白鵬と関脇豪栄道の２人。綱とりの大関稀勢の里は、隠岐の海を寄り切って３勝１敗とした。

　またしても“黄金の左”で勝負を決めた。遠藤は、相四つの宝富士に立ち合いから、すぐに右上手を取られて苦しい体勢になったが、土俵際で驚異的なしぶとさを発揮した。相手の寄りを俵に左足だけで踏ん張って残し、右足を回り込ませながら左からの下手投げ。鮮やかな逆転勝利に館内から大きな歓声が上がった。

　３日目の千代鳳戦に続いて左下手投げがさく裂した。故郷・石川県の英雄である第５４代横綱、輪島の伝家の宝刀と同じ技を決めて３連勝。「相手が崩れてくれてラッキーでした。思ったような相撲は取れていないけど、体は動いていると思う」と分析した。攻めさせておいて土俵際で回り込む稽古もやっており、「ああここでやるんだな、と意識した」と、実戦で応用してしまうのが非凡なところだ。

　実力とともに、人気も上昇中だ。永谷園のＣＭに登場することになり、１８日から新しいＣＭが放映される。昨年末に行われた撮影では、四股や仕切り、勝ち名乗りを受けて手刀を切るシーンを繰り返し、お茶漬けをおいしそうに３０杯も平らげたという。「モチベーションになりますね」とニッコリ。この勢いで土俵でも主役を演じそうだ。