白鵬は「金の扉」貫禄一人全勝ターン

 「大相撲夏場所・8日目」(18日、両国国技館)

 横綱白鵬が新小結嘉風を押し出してただ一人全勝を守り、自己記録を更新する8場所連続33回目のストレート給金を決めた。新横綱鶴竜は立ち合いの変化から上手投げで宝富士を退けて連敗を免れ、横綱日馬富士は新小結千代鳳を寄り倒して2敗を死守した。大関稀勢の里は先場所敗れたホープ遠藤を押し倒して1敗をキープ。平幕の勢も1敗を堅持した。

 貫禄勝ちだった。白鵬は動きの速い嘉風を左を差して止め、すぐさますくい投げを打つ。相手を土俵際に追い詰め、最後は少しだめ押し気味に左で体を突いて押し出した。

 自身の記録を更新する8場所連続33回目の中日給金直し。「一つ一つ積み重ねて、その結果。この8場所は(他の力士の)大きな壁になっていると思う。それはいわば金の扉。それを開けた者が上に来る」。支度部屋では目を閉じ、哲学者のような言葉を口にした。

 打ち出し後に、尊敬する人の悲報を聞いた。八百長問題のさなか、理事長として相撲協会のかじ取りをした西森さんの若すぎる死去。「残念…。物静かな人だった。あの冷静な判断があったからこそ(苦難の時期を)乗り越えられたんじゃないですか」。何かをこらえるように振り返った。

 足もとには1差で稀勢の里と平幕の勢。日馬富士、鶴竜とは既に2差がついた。悲しみを乗り越え、29回目の優勝へ突き進む。

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