旭天鵬、幕内在位100場所に意欲
「大相撲名古屋場所」(12日初日、愛知県体育館)
西前頭11枚目のベテラン旭天鵬(40)=友綱=が史上2人目の幕内在位100場所達成に意欲を見せた。8日は名古屋市緑区の宮城野部屋へ出稽古し、しこや腕立て伏せなどで軽めに体を動かした。幕内在位99場所目の名古屋場所で勝ち越し、秋場所で歴代1位を誇る107場所の元大関魁皇以来となる大台到達を果たすつもりだ。
「角界のレジェンド」が次なる偉業に照準を合わせた。魁皇以来の幕内在位100場所だ。「魁皇さんしかやっていない。こればっかりは何とも言えないけれど、できれば達成したい」。記録をモチベーションにする不惑の男は意気込んだ。
夏場所5日目に幕内出場1445回を達成し、魁皇を抜いて歴代単独トップになった。「十両に落ちたら引退」と公言し、夏場所は西前頭14枚目で8勝7敗。幕内を死守した。「先場所より多少は楽。今回は5、6勝かな。もちろん勝ち越せば一番いいけど、逆に後がないと思ってやっている方がオレは楽だけどね」と、名古屋場所でも逆境に追い込むことで力を引き出す。
名古屋場所で幕内残留の目安となる6勝以上を挙げれば、9月13日の初日に41歳になる秋場所で幕内在位100場所に到達する。また、関取としては秋場所で116場所となり、関取在位1位の魁皇(117場所)にリーチをかける。休場しなければ、九州場所6日目には通算出場回数でも大潮の持つ歴代1位の1891回を上回る。「九州までに超えたい目標があるんで」と腹は決まっている。
4月末に血尿が出て1・7センチの尿管結石が判明した。それでも夏場所で「魁皇超え」を果たし、手術もしなかった。「何の違和感もない。逆に疑っちゃうよ」と笑い飛ばす。稽古できなかった夏場所前に比べれば、十分に体も動かせている。記録更新のためにも名古屋場所で勝ち越してみせる。