栃煌山5連勝 引いた稀勢に快勝

 「大相撲秋場所・5日目」(17日、両国国技館)

 関脇栃煌山が大関稀勢の里との全勝対決を寄り切りで制し、大関とりへの足固めとなる連続2ケタ勝利へ5連勝とした。大関照ノ富士は佐田の海を寄り切り5連勝。横綱鶴竜は佐田の富士をはたき込んで1敗を守った。勝ちっ放しの2人を、平幕の宝富士、豊ノ島、勢、蒼国来、朝赤龍を含む7人が1敗で追う。

 栃煌山は、稀勢の里の弱点を逃さなかった。鋭い立ち合いから差し手争い。大関がわずかに引いた瞬間、一気に懐にもぐった。右を深く差すと、何もさせずに寄り切った。

 「途中、相手が引いた。自分の体勢が低く、しっかりいけた。とにかく手を前に置いて、そうすれば差されない。きょうは良かった」と、会心の相撲に自賛の言葉を並べた。

 先場所、前に3度にじり寄る独特の仕切りを一度に変えた。“儀式”をシンプルにして、立ち合いへ思考を集中。優勝争いをし、10勝を挙げた。

 新しい仕切りがなじんだ今場所は、さらに「相撲に集中している」と自信を深めている。三役で自身初の5連勝にも「もっと当たれる。もっと取れる。まだ100%じゃない」と言い切った。

 北の湖理事長(元横綱)は「白鵬がいないからこそ2桁は勝たないと。11、12番勝てば、この次チャンスが来る」と語った。来場所、大関とりのためにも2桁はノルマだ。

 大関候補と呼ばれながら故障に泣き、小学生時からのライバル・豪栄道、後輩・照ノ富士に先を越された。「まだ5日。でも1番も負けたくない」と、気合は半端ではない。

 白鵬不在もあり、今場所は06年初場所の栃東以来、9年ぶりの日本出身力士の優勝チャンスだ。全勝対決を制した栃煌山が、日本の期待を請け負う。

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