傷害罪で起訴の熊ケ谷親方を解雇
日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で理事会を開き、9月2日にマネジャーの男性を暴行したとして傷害罪で逮捕、起訴された宮城野部屋の部屋付き親方の熊ケ谷親方(45)=元十両金親、本名山村和行=の解雇を決めた。1日付の処分で、退職金は支給されない。親方の解雇は5例目。
一方、同親方は現在も拘留中だが、解雇処分を不服として相撲協会と裁判で争う考えを示しているという。
危機管理委員会の宗像紀夫委員長(元東京地検特捜部長)は、被害者の男性や父親などから事情聴取を行い、金属バット等の凶器を用いた暴行が常軌を逸しており、証拠の写真もあることから解雇処分に相当すると判断。また、今回の事件は個人的な行為とみなされ、師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)には処分なしとなった。
北の湖理事長(元横綱)は厳罰を下したことは妥当と強調したうえで、「人間として問題があった。簡単な言葉では言えないほど、ひどいことをやった」と厳しい表情で語った。年寄名跡・熊ケ谷の取り扱いに関しては、今後検討されることになった。