虎ドラフト上位候補に横浜商大のW左腕
阪神が今秋ドラフト上位候補として、横浜商大の左腕コンビ・西宮悠介投手(佐野日大)と岩貞祐太投手(必由館)をリストアップしていることが4日、わかった。ともに大学日本代表としての活躍が期待される実力の持ち主。若手左腕が少ない球団事情もあり、ドラフト直前まで動向を注視していく存在となりそうだ。
藤浪入団で活気づく猛虎が、今度は大学球界屈指のサウスポーコンビに熱視線を送る。横浜商大の西宮と岩貞。甲乙付けがたい、どちらも今秋ドラフトで上位候補に挙がる逸材である。
西宮は最速148キロの重い速球で打者を圧倒する本格派左腕だ。カーブ、スライダー、スプリットなども操り、高い奪三振率を誇る。マウンド度胸の良さも魅力で、昨年6月には大学日本代表候補にも名を連ねた。
最近は加圧式トレーニングを本格導入。器具を装着しながら投球練習する斬新な取り組みで、さらなる進化を図っている。制球には課題が残るが、球団関係者は「パワーで投げるピッチャーだしモノが良ければ修正はできる。楽しみ。150キロを超えてくれれば」と期待を寄せる。
長身細身でスリークオーターの岩貞は、ボールの出どころの見づらいフォームから繰り出す最速146キロの直球で、球速表示以上に打者を詰まらせる。スライダー、カーブ、チェンジアップなど変化球も多彩で「まとまっているし、安定感がある」(球団関係者)とこちらも評価は高い。2年時から大学日本代表として日米大学選手権に出場するなど実績十分。昨年3月のDeNA2軍との練習試合では、先発して3回2安打無失点とプロ相手にも好投している。
阪神の左腕投手は、今年で能見が34歳、岩田は30歳になる。榎田、藤原らに続く若手が少ないチーム事情がある。直近2年のドラフトで指名した6投手は全員が右腕。バランスを考えれば、左腕の必要性は高い。きょう5日には、担当の北村スカウトが横浜商大の練習始めを視察予定。今後も両左腕の密着マークを続けていく。