福留が入団会見 復権へ虎を変える
阪神に加入することが決まった前ヤンキース傘下スクラントンの福留孝介外野手(35)が5日、大阪市内のホテルで正式契約を交わし、入団会見を行った。3年契約で年俸1億5000万円、出来高は各年最高5000万円で総額6億円になる。6年ぶりの日本球界復帰となる福留は、中日時代に優勝争いを繰り広げた阪神を「いやらしいチームだった」と表現。2年連続Bクラスからの復権を目指し、虎を「いやらしいチーム」へと変える。
どうすれば虎は勝てるか、猛虎復権へ何が必要か‐。前を見据え、自信に満ちあふれる福留の目には、虎を変革する確かなビジョンが描いてある。中日時代、常に優勝争いを繰り広げたライバルの姿。「相手からいやがられるチームにならないといけない」と力を込めた。
6年ぶりとなる日本球界復帰。近年の阪神のイメージは「まだ頭に入っていない」と言う。ただ自身が中日に在籍した07年まで「強かったですからね。やっていて、いやらしいチームだった。走塁にしても、打撃にしても、守備にしても」。
03年以降、常にセの上位を席巻していた猛虎。だが連続Bクラスに甘んじたここ2年、その面影はもうない。
特に昨年はここ一番で得点が奪えなかった。統一球の導入でスモールベースボールが主流となる中、やすやすと相手の進塁を許すシーンもあった。確実に決められなかった小技、勝負どころでの1球‐。すべてを立て直していかなければならない中、福留が語った「いやらしいチーム」は5位からの巻き返しへ重要なキーワードになる。
「自分が入ってマイナスになったとだけは言われないようにしないといけない」と静かに語った福留。重責は言わずもがなだ。
会見で同席した和田監督からは勝負強い打撃、球界屈指の強肩を誇る右翼守備と攻守両面で期待されている。右前打で一塁走者を三塁までやらない。右中間、右翼線の打球をシングルヒットで処理する。
そして数少ないチャンスを確実に仕留める勝負強い打撃。いやらしいチームへと変わるためには、福留というピースが欠かせない。「監督がメンバー表に名前を書かないと試合には出られない。(打線の中心を)打たせてもいいと言われる状態でいたい」と誓った。日米14年間で培った経験と理論も、チームのために惜しみなく伝えていくつもりだ。
新年は関西で過ごし、正月は京都の寺院を巡った。願掛けしたのは「新しいチームに入るのでケガをしないように。個人よりもチームのために優勝を、とお願いしました」。きょう6日にも自主トレ先のハワイへ向けて旅立つ。5位からの巻き返しへ‐。「期待と不安が半々くらい」と背番号8のタテジマを身にまとうVへの使者が、必ずチームを変える。
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