北條は一流になれる!水谷コーチ太鼓判

 北條は一流になれる!!阪神・水谷実雄チーフ軍打撃コーチ(65)が12日、西宮市内の鳴尾浜球場で行われている新人合同自主トレを視察し、ドラフト2位・北條史也内野手(18)=光星学院=の打撃フォームを絶賛した。自身が指導した名だたる強打者とそん色ない逸材と認め、一流打者への成長に太鼓判を押した。

 虎の名伯楽の目には、将来の主砲のイメージが鮮やかに映っていた。北條の打撃フォームに「この前ビデオで見たよ。トップの位置がしっかりしている。あれならば、1000回振っても同じスイングができる。すなわち率が残せる」と、非凡な打撃センスを絶賛だ。

 広島、近鉄、中日などで打撃コーチを務め、数々の打者を育て上げた。野村謙二郎(現広島監督)や江藤智(現巨人1軍打撃コーチ)を始め、広島・前田智、DeNA・中村紀、中日・井端、荒木、そして阪神・福留。そうした教え子たちの名前を列挙し、北條の打撃を重ね合わせる。

 「そういう連中は、しっかりトップができている。やっぱり一流の打者はトップの位置が決まる」。

 水谷コーチの言葉に、北條自身も「足を上げた時、しっかりトップをつくれるように意識している。投手の球に遅れないというのと、しっかり準備をしてというのもある」と、常に意識しているポイントだと語る。さらに「自分のタイミングと感覚で、ずっとやってきた。それが体に染みついている」。高い意識での反復練習。それが、絶賛された打撃フォームをつくった。

 この日はティー打撃などで汗を流した。「下を意識した。上半身だけで振っていると、だんだん崩れて調子が悪くなるので」。自身の中でテーマを持ちながら打撃練習を行う。並の新人にはできないことだ。

 理想の右打者に巨人・坂本、日本ハム・中田の名前を挙げ「打ち方をマネして、いいなと思ったら取り入れる」と北條。中田が足を上げた時の手の動きを「力が入りやすい」と取り入れた。一方で「イメージで、全く同じではない」と芯(しん)の部分は崩さない。妥協を許さないその思考も、規格外の打撃を生む要素だ。

 「北條はスイングに力もあるし、非常に楽しみ」と水谷コーチの期待は大きい。北條も「いい感じで足が張ってきた。これが筋肉になってくれれば」と自主トレは順調。その先に、聖地で輝く大打者の道がある。

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