林威助は代表より虎「WBC出ない」
阪神の林威助外野手(33)が21日、鳴尾浜で自主トレを行い、3月に行われる第3回WBC台湾代表を“辞退”する意向を明かした。昨年11月に本戦への招集を打診され、現在も保留しているという。今後、正式な要請があっても断る方針で、シーズンへ向けたアピールを最優先に考えていく。
故郷の威信よりも、虎での復権が最優先だ。林は「WBCは出ない。出ることは光栄ですけど、一番大事なところで(阪神で)見てもらえない」と“辞退”する理由を明かした。第1回、2回大会と連続して台湾代表に名を連ね、中軸を担ってきたが、開幕1軍へのサバイバルレースで生き残りをかける方針だ。
台湾代表サイドから打診があったのは11月。「予選は大丈夫なので、本戦から考えておいてください」との連絡が入り、その際は「来年のことは分からないので考えさせてください」と返答を保留した。
今後、正式な要請があったとしても断る方針で「もう2回も出てるんで。若い人も出てきていますし」と明かした林。WBCに参加すれば、キャンプでの実戦が始まる2月半ばから3月上旬にかけてチームを離れることになる。09年は代表参加中に打撃フォームを崩し、オープン戦で結果が残せず開幕を2軍で迎えた苦い過去もある。
昨季は1軍出場6試合、打率・143、8年ぶりに本塁打なしに終わった。「(WBCは)プラスな部分もあるけど、マイナスもある。プラス面を考えていくしかない」と不退転の決意だ。
台湾に帰省中は中学時代のチームメートたちと練習を重ね、鳴尾浜へ戻ってきたこの日も精力的に室内練習場で打ち込みを行った。守備位置についても「言われればどこでも」と一塁への意欲を示した林。開幕1軍、レギュラー奪取へ全力を注ぐ。