阪神・水谷実雄チーフ打撃コーチ（６５）が２５日、野手全員を対象として、オープン戦中に１度ピークをつくるように厳命した。貧打を解消し、８年ぶりのリーグ優勝に向けた開幕ダッシュを飾るため、鬼軍曹が前例を覆す。

　水谷チーフ打撃コーチは「これからのオープン戦で、みんなの調子を上げさすよ。今までに開幕に合わせるといってゆっくりやって、うまくいった試しがないからな。ウチは開幕ダッシュをせんといかんチームやから。早い段階でピークに持っていくよ」と話した。

　暖かいキャンプ地である程度まで仕上げ、寒い本土に戻ってからはいったんペースを落とし、開幕直前に再びギアを上げるという調整法が近年の主流。だが、その手法で２年連続Ｂクラスの結果になっている反省も踏まえ、調整法の一新を命じた。

　対外試合７試合で５２得点。１試合平均７点以上をたたき出している現状を「今はみんないい状態で来とるよ」と評した。現有戦力の底上げは感じる。いかに本番で爆発させるか。そのための秘策だ。