コンラッド上昇気配の“来日初アーチ”
「ウエスタン、中日1‐9阪神」(8日、ナゴヤ)
阪神・コンラッドに2軍戦ながら公式戦では来日初となる1号3ランが飛び出した。2点リードの四回に山井から会心の一撃。八回にも中前打を放ち3打数2安打2四球とようやく調子を上げてきた。
失投を逃さなかった。2死一、三塁と追加点の絶好機。カウント1‐2からの4球目、山井が投じた高めに抜けたフォークを完璧に捉えた。「強いスイングで打つことができた」という鋭い弾道はあっという間に右翼フェンス後方のネット中段に突き刺さった。
これが1、2軍を通じて公式戦初打点となった。初回に三振を喫した同じ球。2軍調整中ながら、主戦級の山井から打ったことに意味がある。「(1本打てて)気分的に楽になったよ」。期待に応えられずもがき苦しんだ助っ人が久々に見せた“コンちゃんスマイル”だった。
待望の1号を本人以上に喜んだのが平田2軍監督だ。ベンチ前では誰よりも満面の笑みで出迎えた。試合前には打撃投手を自ら務め左打席のコン砲を全力でサポート。「ミスをしなくなってきた。左(打席)は打ちそうな感じがするね」と復活へ手応えを感じていた。
この日は5打席とも左打席。選んだ2四球からも余裕を感じさせた。14日から始まる交流戦。和田監督は「戦力として欲しい」と復帰を熱望していた。9日は左腕・浜田が先発予定。右打席でも結果を残せばいよいよ1軍が見えてくる。