藤浪独占インタで本音 V争いの中で勝つ

 阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が4日、デイリースポーツの独占インタビューに応じ、シーズン開幕から2カ月が過ぎた現在の心境を熱く語った。ここまで4勝を挙げている投球への自己評価、今後の課題などを本音で語りつつ、あらためてリーグ優勝を力強く宣言。また秋のV争い佳境を見据えて、「大事な試合で勝てるようにしたい」とさらなる成長、進化を誓った。

 ‐ここまで4勝1敗、防御率2・14という成績を振り返って。

 「野手の方に助けてもらっているので。自分で勝っているというよりは、勝たせてもらっていると思っています」

 ‐勝ち星や防御率など数字のこだわりは?

 「勝ちに関してはこだわっていますけど、自分の力で勝っているわけではないと思います」

 ‐背中から腰の張りで5月11日に出場選手登録を抹消された。それを聞いたときは?

 「ああ、抹消なんやあと思いました。自分の抹消によってチームに迷惑を掛けてしまいました」

 ‐高校時代は完投が当たり前だったが、今のところ、球数100球前後という制約がある。

 「目の前のバッターを抑えるだけなので、そんなに球数とかは考えていないです」

 ‐春季キャンプで指摘されたクイックモーションは修正できてきた。

 「高校のときもそんなに遅くなかったですし、1・1秒~1・2秒台前半ぐらいだったので、特に遅いと思っていませんでした。春のキャンプの時点では気にしていませんでした」

 ‐「技術がない中で」という話をしているが、具体的には。

 「すべてにおいてです。球のキレに関しても全然ですし、コントロールについても全然。いろんな意味で、まだまだすべてにおいて足りないと思っています」

 ‐四球は1試合平均で1・63個と少ない。プロのストライクゾーンに対応できてきたと感じるか。

 「(ストライク)ゾーンでしっかり勝負できるようになってきているので、そういう意味ではできているのかもしれないです」

 ‐好投した試合後に、「調子が悪かった」とコメントすることがある。ファンから見て分かる調子のバロメーターは?

 「分からないと思います(笑)。自分の感覚なので。調子がいいと周りの人から見たらそうなのかもしれないですけど、自分の中での感覚が気に入っていない。『今日のピッチングは気に入らなかった』というのは、結果が気に入らないということではないです」

 ‐制球や直球のスピードではないと。

 「そうですね。スピードガンの数字とか、『今日は(直球の)MAXが出たから調子が良かった』とか、そういうわけではないです」

 ‐毎回ではないが、ボールが動くと言われる。4月21日のヤクルト戦(甲子園)では効果的だった。一方で、6月2日のソフトバンク戦(ヤフオク)では制球が安定し、ボールが暴れなかった。

 「ソフトバンク戦に関してはあまりムービングしてなかったですね。動かしたいと思っているわけではないです。動いている、動いていないが、調子のバロメーターではないですね」

 ‐ソフトバンク戦で打たれた8本の安打のうち、7本が左打者だった。

 「打線の中心はほとんど左でしたし、確率的に左の方がヒットを打たれることが多いので、特に気にしていないです。もちろん、対策はしないといけないですけど、2日の試合に関しては、相手が左を多く並べたからだと思っています」

 ‐まだ6月だが、チームは2位。2日には首位にも立った。

 「まだ6月なので。順位が上にいるのはもちろんいいことですし、チームもいい雰囲気だと思います」

 ‐優勝争いをしていく中で、秋ごろにはどういう役割を果たしたいか。

 「もちろんチームの大事な試合で勝てるようにしたいです」

 ‐その中で巨人など、強いチームに当たることもある。

 「相手より自分なので、自分のピッチングをして結果として勝てるようにしたいです」

 ‐高校時代は甲子園で春夏連覇。プロでも優勝への思いは強いのか。

 「もちろん優勝したいです。シーズンに入る前からそう言ってますし、優勝したいですね」 

 ‐ここまで対戦した中で印象に残っているバッターは?

 「ブランコ選手やバレンティン選手はチームの4番バッターですし、絶対に抑えようと思って投げました」

 ‐ブランコの左飛(4月28日・横浜)は強烈な打球だった。

 「そうですね。当たって捉えられるとすごいパワーがあるので、気を付けないといけないですし、楽しいというのはないですけど、逆に思い切ってストレートだけでいっていました」

 ‐交流戦で対戦したい選手に名前を挙げていた大阪桐蔭の先輩、中田(日本ハム)と5月26日に対戦した。結果は3打数1安打。

 「特別に中田さんだけという気持ちはなかったです。多少、力みはしましたけど、特別打たれたから、打ち取ったからというのはないです」

 ‐逆に対戦したいと名前を挙げられていた内川(ソフトバンク)は2日に対戦し、2三振を含む3打数無安打に抑えた。

 「自分はパ・リーグで1番いいバッターじゃないかと思っています。打率もパ・リーグで1番残しておられますし、数字も実力的にもすごいものを持っている方なので、もちろん本気でいきました。結果、たまたま打ち取れたのは良かったです」

 ‐相手チームのエース級の投手と投げ合うことは楽しいか。

 「自分としては楽しいというのはないです。もちろんいいピッチャーと当たったら勝ち星がつきにくくなるので。見て勉強することもあるかもしれないですけど、特に相手ピッチャーがどうかは考えていないです」

 ‐登板しない日に見る方がいい。

 「そうですね。登板しない日に試合を見る方が勉強になると思います」

 ‐ヒーローインタビューが好評だ。『必死のパッチ』は封印すると聞いたが。

 「やめたいと思ってるんですけど(笑)。この前(4月28日・DeNA戦)も言うつもりはなかったんですけど、そういう空気になったので。もう今後言わないようにしたいと思います(笑)。西岡さんが言いだしたことなので、西岡さんに言ってもらえればなあと思います」

 ‐登場曲にMr.Children(ミスターチルドレン)の『PADDLE(パドル)』を選んだ理由は?

 「ある程度、バラードじゃなくて、ミスターチルドレンさんの渋いところをついてやろうかなと思いました」

 ‐ミスチルの他の曲とは迷わなかった?

 「1番、最後まで迷ったのは『CROSS ROAD(クロスロード)』ですね。その2つで迷ったのも何となくですけど」

 ‐試合の中では全力疾走が印象的だ。

 「全力疾走すれば、相手の守備にもプレッシャーまではいかないかもしれないですけど、ちょっと速かったら焦ってファンブルするかもしれないですし、そうなればチャンスも広がるので。もしかしたらセーフになるという可能性もあります。自分は走る機会が少ないので、全力で走るようにしています」

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