藤浪、球宴では“聞き魔”に変身だ!

 阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が18日、球宴出場のため札幌入りした。初めての球宴では、一流選手の中で“聞き魔”となり、一流選手の考えを吸収する構えだ。報道陣からメモ帳も贈られ、準備は整った。藤浪は20日の第2戦(神宮)に3番手で登板予定だ。

 晋ちゃんが“聞き魔”に変身する。球界トップクラスの選手が顔をそろえるオールスター。藤浪はあらためて、超一流選手の考えを積極的に吸収するプランを示した。

 「いろんな選手の方に話を聞けるのは楽しみです。自分から聞かないと教えてもらえないと思うので、機会があればどんどん聞いていきたい」

 投手、野手問わずさまざまな疑問をぶつけるつもりだが、一度に聞いたら、いくら記憶力のいいルーキーでも覚えられない。始めは「メモを取る気はないです(笑)」と話していた藤浪だが、報道陣から初球宴を前にメモ帳をプレゼントされると、「(メモ)するようにします」と無邪気な笑みを浮かべた。

 前半戦は6勝3敗、防御率2・86。高卒新人ながら球宴出場に恥じない、立派な成績を残した。シーズンでは「勝ちにこだわる」というポリシーを持つが、球宴では結果よりも、打者との対戦を楽しむつもりだ。

 「できれば抑えたいですけどね。別に打たれてもチームの成績に関係ないですし、極端に言えば楽しんで思い切ってやればいいんじゃないかと思います。そんなに結果にこだわる必要は自分はないと思います」

 “お祭り”を盛り上げる特別アイテムも、手元に届いた。ゼット社から球宴出場を記念して、サファイアカラーのグラブの提供を受けたのだ。球宴を華やかに彩るグラブ同様、気持ちも徐々に高まってきた。「実力に比例していない」と冷静に自己分析するが、球宴出場へ後押ししてくれたファンへ、感謝の気持ちは強い。

 「ファンの方が投票で入れてくださって、その影響もあって、原さんに選んでいただいたというのもある。実力がないと言いましたけど、選んでもらったので、期待に応えられるようにやっていきたい」

 この日は大阪から空路、札幌入り。空港では能見らと談笑するなど、終始リラックスした表情だった。登板は20日の第2戦(神宮)。果たしてどんな投球を見せくれるのか、球宴でも藤浪から目が離せない。

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