虎惨敗…4連敗でGと5・5差の正念場

 「阪神0‐10DeNA」(28日、甲子園)

 阪神は本拠地・甲子園で、今季初の同一カード3連敗を喫した。甲子園での同一カード3連敗は2005年以来。DeNAに甲子園で同一カード3連敗を喫するのは、横浜時代の00年以来13年ぶりという屈辱。相手先発の新人・三嶋を捉えられず、わずか5安打で今季14度目の完封負け。これで4連敗となり、首位・巨人とは5・5ゲーム差に開いた。和田阪神が正念場に立たされた。

 敗北は、ほぼ決定していた。0‐10のスコアで迎えた最終回。それでも甲子園に残ったファンは、大声援を送り続けた。猛虎の意地が見たい。虎党の心の叫び。率いる将も、その思いを感じ取っていた。

 「我々からしたら、屈辱以外の何物でもない。この3日間、超満員で試合をさせてもらっているのに、途中で席を立たせるような展開になって、大変申し訳ない」

 厳しい表情は、前日までと変わらない。ただ言葉に込められた熱は、これまでと明らかに違った。今季初の同一カード3連敗。聖地・甲子園では、05年以来8年ぶり。チームが受けた屈辱は、推して知るべし‐だ。

 低調な打線は、同じパターンを繰り返す。初回1死一、二塁の先制機をつくるが、4番・マートン、5番・新井が凡退で無得点。前2試合と同様の展開に「そこなんだよな。昨日、おとといの負けが生かせてないのが悔しいんだよ」。和田監督が苦悩の表情を見せた。二回以降は二塁すら踏めなかった。

 ここが正念場だ。巨人との差は、今季最大タイの5・5ゲーム。マートンら主軸打者の不振で打線はつながりを欠く。加えて左膝を痛めている西岡が、26日の第1戦に続き欠場。捕手の小宮山を外し、急きょ2年目の西田を昇格させて内野の補強を図ったが、五回には正捕手・藤井彰が右前打を放った際の走塁で左太ももに違和感を覚えて途中交代した。幸い大事には至らなかったが、夏場になり、主力も故障を抱えながらの戦いを強いられている。

 「そこをカバーする選手が出てこないといけないし、そういう中でもやっていかないといけない。そういう時期に我々のチームはさしかかっている。そこを、どう乗り越えていくか」

 西岡の欠場に関して黒田ヘッドは「積極的休養」と、今後を見据えての方策と説明した。西田ら新たな戦力の模索も続けている。また29日は投手だけの指名練習の予定だったが、野手も含めた指名練習に変更。立て直しを図る。

 和田監督は再度、思いを口にした。「私だけじゃなくコーチも選手も、この3連戦をどう思い、どう生かしていくのか。あれだけの大声援に、どう応えていくか」。今週末には巨人との直接対決も待っている。この苦境、総力で打破するしかない。

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