遼馬、あるぞ!虎史上最年少の守護神

 虎史上、最年少守護神の誕生だ!中継ぎとして12試合連続無失点中の阪神・松田遼馬投手(19)が、クローザーを任される。中西清起投手コーチ(51)が12日、松田のクローザー登板について「あり得る」と初めて明言した。守護神を任されれば、球団史上、最年少セーブ記録更新の期待も高まる。19歳の剛腕が歴史を塗り替える。

 遼馬よ、ゆけ!20年ぶりに、球団史が塗り替えられるときがきた。19歳の松田がクローザーに抜てきされる。中西投手コーチは、その可能性について「あり得る、あり得る」と、目尻を下げながら首を縦に振った。

 「(福原)忍の連投もある。今のところは遼馬やろうな。勢いがあるし、安定している。(代役の)1番手は遼馬」

 救世主と言っても大げさではない。松田は7月13日のデビュー戦(DeNA戦)から今月10日の中日戦まで、連続無失点を12試合まで伸ばした。延長十一回を1‐0で制した8日の広島戦では0‐0の七回に登板。3者連続三振を奪い、プロ初ホールドを記録。延長十二回を1点差でしのいだ10日の中日戦では、3‐3の九回に登板。ピンチを招いたが得点を許さず、守護神の座を任せられる信頼度を、ついに勝ち取った。

 11日の中日戦で登板3戦連続セーブを挙げた36歳福原の登板過多は、勝負の秋を見据えれば懸念材料。中西コーチはニューヒーローの出現を頼もしく見守ってきた。

 松田が要職を担えば、球団記録更新の期待も高まる。「セーブ」の記録が導入された1974年以降、10代でセーブを挙げた阪神の投手はいない。93年に山崎一玄(現阪神打撃投手)が20歳8カ月でセーブを挙げ、これが球団最年少記録。最年少守護神が結果を残せば、20年ぶりの快挙となるのだ。

 「遼馬が3連投、4連投していたら、久保が入る可能性もある」。中西コーチはそうも付け加えた。7日の広島戦で復帰登板した久保は以後3戦を無安打でゼロを並べ、前職復帰の階段を上っている。昨オフに球児の後継を託された久保が存在感を顕示することも、首脳陣の願望。同コーチは臨機応変に19歳を指名する機会をうかがう。

 巨人の勢いは加速度を増してきた。8月の10試合で敗戦は2、4日の阪神戦(東京ドーム)のみ。3カード連続勝ち越しの猛虎がその差をつめられない。残り46試合で8ゲーム差をひっくり返すことは至難だが、ベテラン中心の中継ぎ陣に加わった風雲児が新たな歴史をつくれば、道は開ける。

 25歳で初セーブを挙げた藤川球児がそうであったように、大投手の起点は誰も予想できない。数年後に振り返れば、13年の8月は阪神にとって歴史的な夏になるかもしれない。「遼馬伝」が、いよいよ幕を開ける。

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