新井、勝負強い!同点弾にサヨナラ犠飛
「阪神2-1ヤクルト」(16日、京セラ)
駆け寄ってくる仲間。阪神・新井は力強く人さし指を突き上げた。同点弾にサヨナラ犠飛。全打点をたたき出し、接戦に決着をつけた。「最高です!!」。手荒い祝福の中心で笑顔がはじけた。
九回1死満塁。「あまり考えずに楽に入った。力まないようにという感じ」。カウント1ボール。真ん中高めに浮いたカットボールを振り抜いた。中堅後方へ飛距離十分の犠飛。自身にとって11年4月22日の横浜戦以来のサヨナラ打となった。
五回1死は左翼席へ同点13号ソロを放った。この場面まで完全投球を続けていた木谷からの一発。和田監督は「ヒット1本じゃ流れが変えられないなという中で、1本で追いついたのは大きかった」。今季8度目のサヨナラ勝ちへ、流れを作ったのも新井自身だった。
お立ち台には安藤と上がった。ともに今春キャンプは2軍の安芸スタート。自身は右肩痛からの復帰を目指し、安藤は過去に右肩痛に苦しんだ。同じ境遇から立ち上がった仲間の笑顔を自分のことのように喜んだ。
「一緒に練習しながらはい上がろう、頑張ろう、と言っていたんでね。うれしいよな。そういうアンちゃん(安藤)の活躍がね。ガッツポーズも格好良かった」
お立ち台ではマイクの音が割れるほどの声で締めくくった。「可能性がある限り、最後まであきらめずに戦います!!」。優勝を追い続ける。大歓声の中、新井は堂々と言い切った。