拙攻…和田監督嘆き節「つながらない」
「DeNA8‐3阪神」(4日、横浜)
拙攻、拙守のオンパレード。とても逆転優勝を狙う集団とは思えない敗戦。阪神は13安打を積み上げながら、11残塁と決め手を欠いた。遠のいた宿敵の背中とは8・5差。自力でしか縮めることのできなかった距離。半歩後退の大敗だ。
鶴の乱調で負った6点のビハインド。それでも、3者凡退は1度もなかった。常に走者をにぎわせながら、4つ目のベースだけが遠かった。「個人個人の状態は上がってきてるんだけどね。点につながらなかったね」。和田監督の嘆きが悲しく響いた。
守りのほころびが失点に直結した。二回、2死一塁。鶴のけん制悪送球から右前適時打。五回、無死一、二塁では、バント空振りで飛び出した二走・中村を刺そうと、藤井彰は二塁ベースの鳥谷に送球したが、その間に三塁を奪われ、直後に右前適時打。
二塁方向に追いながら、距離を詰める作業を怠った代償。1死一塁のはずが、無死一、三塁。直前に2点を奪い、3点差としていただけに、重い1点となった。
「残り30試合を切って、故障者も出ているけど、出ている人間で立ち向かっていくしかない」。大和、福留、スタンリッジ、西岡…。主力を欠く戦いは厳しい。しかし、泣き言は通じない。巨人3連戦前のラストゲーム。上昇気流をつかまえて、本拠地に帰ろう。