柴田、復帰即先制タイムリー打~

 「阪神2-3中日」(11日、甲子園)

 帽子を取ると、右翼席へ深々と頭を下げた。耳をつんざく大歓声が球場を包む。「最高でしたね」。阪神・柴田が左足首の捻挫から1軍に復帰して「7番・右翼」で即スタメン。先制タイムリーを放ち、苦悩の日々に別れを告げた。

 「何のために1軍に呼ばれたのか考えながら試合に入った。チャンスをつくってもらったので、何が何でもかえしてやろうという気持ちだけだった」

 0‐0で迎えた七回1死一、二塁。カウント3ボール1ストライク。中田賢の内角直球に反応し、左足を軸にしたコンパクトな回転ではじき返した。一瞬でクラークの左を抜けたライナーは、右翼線への先制適時二塁打となった。

 勝利には結びつかなかったが、大きな一歩を踏み出した。6月16日の楽天戦(Kスタ宮城)。二盗を試みた際に左足首を捻挫。福留が不在の中、結果を出し始めた矢先の予期せぬ離脱だった。

 リハビリには予想以上の時間を要した。屋外でのキャッチボール再開は8月4日。「楽天戦から時が止まっている。早く野球がやりたい」。単調に過ぎる日々。気持ちも折れそうになった。

 救ってくれたのは愛娘だった。リハビリを開始して間もない6月21日。埼玉県内の病院で第1子の長女が誕生した。「天使ですね。めちゃめちゃかわいい。癒やされた。寝顔を見ていると頑張らないと、と思う」。新たな家族の存在を力に変え、1日の2軍紅白戦での実戦復帰までリハビリに耐えた。

 最高の再スタートを切ったが、ここからが本当の戦いだ。福留が左足ふくらはぎに不安を抱え、今成も調子を落としている。再びチャンスは巡ってくる。もう足踏みはしない。

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