スタン8勝目!堂々勝負でバレ封じ
「ヤクルト2‐3阪神」(13日、神宮)
夢と期待の注がれたバットに空を切らせる。痛快な4番封じに意地が見えた。新記録達成を「お預け」にしたのは、阪神・スタンリッジの執念だ。逃げることなくバレンティンの前に立ちふさがり、チームの連敗を止める勝利をつかみ取った。
「逃げようとは思わなかったし、歩かせることも考えなかった。競争できることが楽しい。ファンが注目している中で投げられて楽しかった」
3度向かい合ったバレンティンとの対戦。初回は2死一塁からフェンス手前の中飛に打ち取ると、1点リードの三回だ。2死一、二塁のピンチの中、2ボールから直球を2球続けて追い込むと、最後は152キロ直球で空振り三振を奪った。六回には1死から右飛に仕留めた。
「(三回は)攻める気持ちでいきました。真っすぐが一番いいボールだったので。本当に楽しかったです」
逃げることなく演じられた真剣勝負。見せ場はこれだけじゃなかった。六回にバレンティンを打ち取った後、自身の一塁へのけん制悪送球などで同点に追い付かれたが、すぐに取り返した。七回に先頭から中前打で出塁して、新井の犠飛につなげた。
腰の張りで登録を抹消されたことから、8月27日の巨人戦での敗戦以来のマウンドだった。これで8勝目となり、10年以来となる2桁勝利も見えてきた。14日には藤浪が先発するが、この日バレンティンを完封した投球について「(今日の内容を)話しておくよ」とニヤリ。虎投が一丸となってヤクルト打線を抑えにかかる。
「今日の目標の一つは、バレンティン選手に56本目を打たれないことでした。ファンの方々がいるから野球はエキサイティングだ」とスタンリッジ。阪神ファンからの声援が巻き起こる。六甲おろしが奏でられる。敵地に響かせた、堂々としたヒーローインタビュー。勝ったのはスタンリッジ。主役の座を力で奪い取った。
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