阪神、憲伸獲り!中日戦力外も現役意欲

 投手王国構築に向け、阪神が中日を戦力外となった川上憲伸投手(38)の獲得調査に乗り出すことが2日、分かった。今季はわずか1勝に終わったが、メジャー時代を含め、通算124勝を誇る実績の持ち主。川上は現役続行に強い意志を示しており、開幕出遅れの原因となった右肩の状態などを精査して、問題なしと判断すれば、獲得に向けて動きだす。

 来季の至上命題となる9年ぶりのリーグ優勝に向け、猛虎が戦力増強にまい進する。今年8月に国内FA権を取得した中日・中田賢に続いて、中日から戦力外通告を受けたことが明らかになった川上の獲得調査に乗り出す。

 川上は今季、右肩痛で開幕から出遅れ、わずか5試合の先発にとどまり、1勝1敗の成績に終わった。来年6月には39歳を迎えるが、右肩の不安が一掃されたこともあり、中日の入閣要請を断り、現役続行に強い意欲を見せている。

 「先発投手の整備はオフの重要課題」と球団関係者は話しており、能見、藤浪、メッセンジャー、スタンリッジの4本柱に次ぐ、先発5、6番手の確立が急務で、覇権奪回には欠かせぬファクターとなっている。

 3年間のメジャー挑戦を経て、昨年、古巣・中日で再スタートを切った川上。140キロ台後半の直球を武器に、04、06年に17勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得した全盛期のスピードはないが、宝刀・カットボールとシュートを巧みに操る投球術は今も健在だ。

 年齢的に大幅な上積みは望みにくいものの、広い甲子園を本拠地とし、老練なテクニックに磨きを掛ければ中日時代に53年ぶりの日本一に輝いた07年以来、7年ぶりの2桁勝利をマークする可能性も十分にある。

 阪神サイドとしては今後、懸案事項のひとつでもある右肩の状態などを十分に精査し、既存戦力と比較した上で、来季の戦力になると判断でき次第、正式獲得に向けた次のアクションを起こすことになる。

 着々と進められていく来季への補強戦略。先発投手では中田賢と川上を軸とした獲得調査を進行させる。今季中盤まで固定できなかったストッパーに関しては、韓国・サムスンの呉昇桓(オ・スンファン)で一本化を図っており、今後も調査活動を継続させていく方針だ。

 野手では、2度の渡米で中村GMが視察、リストアップした新外国人選手の絞り込み作業を進めている。宿敵・巨人を打破し、眼下に従えるためには、投打両面でのさらなる補強、充実は欠かせない。今年成し遂げられなかった夢を成就させるため、阪神がより強固な集団を築き上げる。

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