虎よ目覚めてくれ!前哨戦でコイに惨敗

 「広島7-2阪神」(2日、マツダ)

 グラウンド上に漂う勢いの差。阪神・和田監督が素直に認めた。引き分け以上で2位が確定できた一戦で、タテジマが喫した大惨敗。策は実らず、投手陣は崩れた…。CS前哨戦で脳裏に刻まれた負のイメージ。9日後が心配だ。

 先手を奪おうと虎将が仕掛けた。二回、無死一塁。カウント2ボール2ストライクから、坂に2球連続で命じたランエンドヒット。1発目はファウル。2発目は遊撃前へのハーフライナー。梵がダイビングキャッチで捕球し、併殺。

 和田監督「ボール球だったから、(転がすには)難しいところだったけど、なんとかね…。向こうも必死で捕りにきた。あれがノーバウンドになるか、ワンバウンドになるか。チームの勢いの差というところだろうね」

 勢いの差という言葉で片付けるには悲しすぎるワンシーン。目視できない流れを引き寄せられない現状。昨夜の快勝は一過性だったのか。手中にできなかった風は敵軍に奪われ、直後に2失点。逃した勝機の糸口。空気がよどんだ。

 4試合を残して、3位・広島とのゲーム差は2・5に縮まった。2位確定マジックは1。白星でなくても、1試合で引き分けることができれば、本拠地でのCS開催が決まる。数字が示す圧倒的な優位性。だが、その先の戦いを見据えれば、決して楽観視はできない。

 「早くスッキリしたいんだけど。早くケリをつけてね。打つ方も底を脱したと思うんで。任された仕事をしっかりやっていくしかない」。和田監督は努めて前を向き、プラスの言葉を並べた。だが、客観視すれば、不安ばかりが頭を持ち上げる。

 2位を確定させることが、目下の本題であること自体が泥沼の深さを物語る。広島はもちろん、宿敵・巨人を倒すために、残り試合を有意義に使えていない今がさみしい。虎を激変させる特効薬が見当たらない。

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