上本が起死回生弾!神懸かり同点3ラン
「阪神4‐3巨人」(5日、甲子園)
神様への手向けには、勝利の2文字こそよく似合う。聖地に満ちる思いの結晶が、小柄な阪神・上本の体に、大きな力を与えた。3点のビハインド。静かに展開していく試合内容。だが、終盤の八回だ。そのひと振りが甲子園の空気を一変させた。
場面は1死一、三塁。カウント1‐1からの3球目。これまで猛虎打線がてこずった巨人先発・小山の内角フォークを鋭く振り抜いた。「つなぐ意識?いつもそうです。(特別な意識は)特にないです。たまたまです」。淡々と話した上本。だが放たれた白球は一層の伸びを見せ、バックスクリーンで大きくはねた。
まさに起死回生。上本の2号同点3ランから、さらに2死二、三塁と攻め立て、柴田の二ゴロを藤村がファンブルする間に決勝点を奪い取った(記録は二塁失策)。
この日は五回の守備から途中出場。その背番号「4」に、和田監督も「ああいうものを持っている選手。あらためて、ベンチに置いておくのがもったいないと思った」と最大級の賛辞を贈る。
本拠地での今季最終戦は、“代打の神様”桧山の引退試合。「5番・右翼」で先発出場した桧山と、くしくも試合前のシートノック直前にキャッチボールの相手をしたのが、上本だった。
言葉はなくとも、1球ごとに託されるメッセージ‐。「終わってみて、勝てて良かった」と上本。最後まで勝負をあきらめない。桧山の猛虎魂は、確かに受け継がれた。
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