鳥谷、笑顔なき2年連続フルイニング

 「DeNA7-5阪神」(8日、横浜)

 栄えある記録も、あくまで勝利への、目指す場所への通過点でしかない。今季144試合を戦い抜き、阪神のキャプテン・鳥谷が2年連続のフルイニング出場を達成した。

 遊撃での2年連続フルイニング出場は、2リーグ分立後は阪神・藤田平(72~73年)、中日・宇野勝(84~85年)以来史上3人目の快挙だ、それでも「フルイニングは続けるに越したことはない」と多くは語ることはない。リーグ優勝を宿敵に譲った。そして、雪辱を期すCSが待っている。その思いがあるからだ。

 この日の最終戦は敗戦。それでもキャプテンは三回2死一塁からの右前打で、先制点への起点をつくる。五回にも中前打を放ちマルチ安打を記録して、レギュラーシーズンを締めくくった。

 中軸を打ち、そして遊撃を守る。過酷な役割を1年間、休まずに務めてきた。そんな頼もしい背番号「1」に、和田監督も「ここだけは全く心配していない。ベンチとしてはとてもありがたい。疲れもあるだろうが、状態は決して悪くない」と全幅の信頼を置く。

 「優勝を目指してやってきたので、1年間としては悔しい思いがある」と表情を引き締めた鳥谷。12日から始まるCSでは、まず広島と、そしてその先に巨人が待っている。「この流れで、しっかり準備していきたい」。短い言葉に、巻き返しへの決意を込めた。

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