虎が注目!横浜商大・岩貞9回無安打
「神奈川大学野球、横浜商大11‐1神奈川大」(14日、横浜)
横浜商大が大勝で勝ち点4とし、2位が確定。関東大学選手権(30日開幕)への出場を決めた。今秋ドラフト上位候補左腕の岩貞祐太投手(4年・必由館)が9回を無安打1失点で完投勝利。今季6勝目を挙げ、最優秀投手賞とベストナインを獲得した。
ドラフト前の最後の公式戦で、岩貞が貫禄の快投を披露した。「イマイチだった」という状態でも、最速145キロを計測した直球とスライダー、今季から使うチェンジアップなどで1本のヒットも許さなかった。4回2死からの4者連続を含め、11三振を奪った。
負ければ、明治神宮大会につながる関東選手権出場も消滅していた一戦。六回に四球の走者が中堅手の落球で生還して、大記録は逃したが「ノーヒットは初めてだけど、完封でもないので。関東の出場権を取れたことがうれしい」と、チームの2位浮上を喜んだ。
今季は8試合に登板してリーグトップの6勝。防御率0・42と圧倒的な数字を残した。この日は6球団のスカウトが視察。今年は左腕が少ないこともあり、秋の好投で注目度は高まる一方だ。阪神の北村スカウトは「ここ一番で、中1日でノーヒット。上位候補にふさわしい」と評価。中日の石井スカウトは「スライダーの制球ができる。力を抜くことを覚えた」と、成長点を挙げた。
「強気の攻めを評価してもらえたら一番うれしい」と岩貞。最後のアピールを終え「これ以上、できることはない。ドキドキして待ちます」と、楽しそうにドラフトに目を向けた。