藤浪“ダル流”肉体改造で鋼ボディ作る
阪神の藤浪晋太郎投手(19)が来季へ向けて今オフ、肉体改造に取り組むことが17日、関係者への取材で分かった。ウエートトレーニングによって、現在86キロ前後の体重を90キロまで増やし、ダル級の肉体を手に入れる。
2年目のさらなる飛躍へ、藤浪が今オフ、本格的にウエートトレーニングに取り組む。球団関係者は「(体重を)90キロオーバーにはしたい。今はまだ、身長と体重のバランスが合っていない」と、オフの体重増プランを明かした。
197センチの身長に対して、現在の体重は86キロ前後。10月12日のCSファーストS・広島戦(甲子園)の投球をテレビ観戦したダルビッシュ(レンジャーズ)は、自身のブログで「藤浪くん細いのに球速いわ!(笑)」と記し、藤浪の体形と球速のギャップに驚いた。
ダルビッシュもプロ入り当初は85キロ前後と細かった。だが、ウエートトレーニングや徹底した食事管理で、現在は100キロまで増量。メジャーリーグで戦う鋼の肉体を手に入れた。
ただ、藤浪は一気に体重を増やすつもりはない。まずはパフォーマンスを上げるのが大前提。シーズン前、「体重を極端に、急激に増やす必要はないと思う」と話しており、下半身を中心に、197センチの身長に見合う、バランスのとれた体をつくることを目指す。
藤浪本人もウエートトレーニングに興味を持ち、知識も豊富だ。今季はチームから与えられた基本的なメニューをこなしながら、ほぼ1年間ローテーションを守り、10勝6敗、防御率2・75をマーク。
だが球団関係者は「今年はまだ高校生の体だった」と言う。だからこそ「来年はプロ仕様の体にしたい。まだまだ、伸びしろがある。このオフで体をつくれば、もっといい球が投げられる」と、19歳が持つ可能性を最大限、広げていくつもりだ。
シーズンを終えた藤浪は現在、体を休めている。シーズンでフル回転した疲労は、心身とも計り知れない。疲れを取りのぞき、今後は10月後半の助走期間を経て、11月の秋季キャンプから本格的に肉体改造に着手する。
体重増が成功すれば、球速、制球力はもちろん、シーズンを通して戦う体力も向上するに違いない。パワーアップした藤浪が、「2年目のジンクス」を吹き飛ばす。