緒方が満場一致でキャンプMVP
「阪神秋季キャンプ」(20日、安芸)
期待の新星がMVPゲットだ!阪神は20日、高知県安芸市で行っていた秋季キャンプを打ち上げた。和田豊監督(51)は、今キャンプのMVPに1年目の緒方凌介外野手(23)を指名。急成長を見せる若虎が、来季の1軍入りを目指して、まずは大きなアピールに成功した。
若虎たちが、それぞれに成長の跡をしるした実りある20日間‐。その中で、和田監督がMVPに挙げたのは、緒方だった。指揮官だけではない。「打撃でも守備でも走塁でも(各部門で)名前が挙がっていた」と、各担当コーチからも名前が出るほど。それほど、鮮烈な印象を残してきた。
この一報に、緒方も「すごく光栄。率直にうれしいです」と笑顔。何よりも「走攻守」の3部門で高い評価を受けたことを喜んだ。
「この世界に入る前に、三拍子すべてで勝負したいと言って入って来たので、自分の自信になります」
東洋大4年の昨年に左膝じん帯を痛め、同年7月に手術。「今年1年、ケガとリハビリで1軍首脳陣にアピールできなかった」。その苦境を乗り越え、充実の時を迎えている。
フェニックス・リーグで結果を残し、今キャンプは掛布DCの指導の下、打撃に磨きをかけた。「『低く強い打球を打っていこう』と言われた。ミスタータイガースの掛布さんから直々にアドバイスいただけたのは、すごく力になった」という。
練習試合の2試合で結果を残すと、18日の紅白戦では右翼への一発も見せた。和田監督も「パンチ力があって、面白い存在」と、その素材を絶賛した。
だが、指揮官が見据える未来の緒方は、この程度ではない。「今がマックスではない。すべてを伸ばしてほしい。何かあった時に、頭(スタメン)からいけるような。何年後かにはトップバッターを張れるようなものを持っている」と話す。
その期待を、緒方も肌で感じている。故障による実戦不足を補うため、23日からは台湾へ渡りウインターリーグにも参加。帰国後も「膝のケアを取り入れながら、休むことなくやっていく」と、無休トレを敢行する考えだ。
「ケガなく乗り越えられたのも、収穫です」。苦しんだ1年は、着実に血肉となっている。そして、ここからの2カ月で、さらなる成長を見せるのか。楽しみは尽きない。
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