呉昇桓2年6億で虎決定!背番号22も
阪神は22日、韓国プロ野球・サムスンの呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)と契約合意に達したと発表した。契約金1億円、年俸3億円プラス出来高払いの2年契約。背番号は、昨年オフに米大リーグ・カブスへ移籍した藤川球児投手(33)がつけていた「22」を提示予定。念願の抑え投手の獲得で、来季Vへ向けて大きな戦力を手に入れた。
待ちに待った一報が猛虎に届いた。この朝、中村GMら球団幹部が渡韓。まずは保有権を持つサムスン球団と交渉に臨み、呉昇桓の海外移籍の承認を得た。さらに呉昇桓との交渉で来季契約に関して合意し、一気に獲得へと結びつけた。
呉昇桓は「最初からいい条件で、深い関心を持ってくださった阪神球団の真摯(しんし)な姿勢に感謝します」と、広報を通じてコメント。他球団に先駆けて獲得に向けての調査を続けた熱意が、本人に届いた格好だ。
交渉にあたった中村GMも「シーズン中に(登板試合を)2回見たが、ベストのコンディションじゃない状態でも完璧に抑えていた。呉昇桓投手がマウンドに上がると、違う雰囲気を感じられた」と喜びの言葉を並べ上げ、興奮を隠しきれない様子だ。
最速157キロを誇り、通算277セーブを挙げた韓国ナンバーワン守護神。その獲得のために阪神は、その実力に見合う最大級の誠意 を見せ続けた。
条件面では契約金1億円、年俸3億円プラス出来高払いの2年契約を提示。さらに球団関係者が「球児の後を継ぐ選手なので、提示するつもりでいる」と話すように、昨季まで在籍した現カブス・藤川球児が背負っていた、猛虎守護神の象徴となる背番号「22」を提示する予定という。
サムスンが韓国シリーズを制し、台湾でのアジアシリーズに参加。そのため、大会終了を待ってサムスン球団との交渉を開始するなど、ここまで長い時間を要した。だが、最終的には虎の本気度が、獲得へ大きく影響した結果となった。
この日、同じく補強ポイントだった長距離打者として、前ナショナルズのマウロ・ゴメス内野手も獲得決定。抑えと4番打者。今季の課題と言われ続けたポイントを解消する積極補強が結実した。
聖地・甲子園のマウンドで剛球がうなりを上げ、勝利を告げる大歓声の中心に、絶対守護神が雄々しく立つ。その瞬間を目撃する日は、もうすぐだ。