福留、被災地に誓った完全復活

 阪神・福留孝介外野手(36)が7日、宮城県石巻市内で行われた震災復興野球教室(主催・医療法人錦秀会)に、今季限りで現役を引退した元中日の山崎武司氏(45)、楽天の小山、長谷部、西田らとともに参加した。石巻市内の少年野球チームに所属する約130人に指導し、来季への完全復活を誓った。

 震災後、初めて訪れた東北の地で、福留が復活への決意を新たにした。「初めて(被災地に)来られたことが良かった。子どもたちが明るく、楽しく野球をやってくれたのは僕らもうれしいことだね」と柔和な表情で振り返った。

 野球教室ではマイクパフォーマンスで練習を盛り上げ、「プロ野球選手のすごいところを見てもらいたかった」と軟式ボールで柵越えを放つなど、子どもたちを喜ばせた。

 日本球界に復帰した今季は悔しいシーズンだった。度重なるケガの影響で出場は63試合にとどまり、打率・198、6本塁打、31打点。5月上旬に戦線を離脱したため交流戦の出場はなかった。それだけに寒空の下、懸命に白球を追う子どもたちの姿を見て、来季にかける思いを強くした。

 「いいプレーを見せたいと思うのは、どこに行っても思うんだけど、今日、野球教室に来てくれた子どもたちが見ている目の前で、活躍して喜んでもらいたいね」

 来季、仙台で開催される楽天戦、さらに、その先に実現するかもしれない東北での日本シリーズで勇姿を披露するつもりだ。今後の被災地支援活動についても、「自分が協力できることは続けていきたいし、常にそれができる選手でありたい。励みにしたい」と完全復活を誓っていた。

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