阪神の玉置隆投手（２７）が１１日、球団史上最遅となるプロ初勝利を挙げることを誓った。阪神で過去、１０年目以降にプロ初勝利を挙げた投手はいない。今年１０年目の右腕は、球団史に名前を刻む意気込みだ。

　「個人的なことは考えられないけど、この世界に入ったからには勝ちたい気持ちはある。勝利に貢献できる場面や、いい場面で投げられれば自然と転がり込んで来ると思う」

　もちろん立場は理解している。「僕は２月１日からアピールしないといけない」。キャンプで結果を残し、働き場所を勝ち取って初勝利を目指す。

　昨年末には米大リーグ・カブスの藤川と食事をした。「詳しいことは言えないけど、技術面や大切なことを教えていただいた」と、尊敬する先輩の言葉を糧とするつもりだ。

　この日は和歌山県岩出市の和歌山つくし医療・福祉センターを訪問。故郷のファンの声援に気持ちを新たにした。

　「１年間１軍でいたい。藤浪は１年目に１０勝したけど、僕は阪神史上最遅勝利を狙いますよ」。０４年ドラフト９巡目で入団し、育成契約も経験した。昨年は自己最多の７試合で防御率２・１９。広島とのＣＳファーストＳでも登板した。遅咲きの右腕は節目の年に、待ちに待った１勝を狙う。