マートン「倍返シダ」G倒予告ヘッド!

 「阪神春季キャンプ」(4日、宜野座)

 マット・マートン外野手(32)が、ベースランニング中にヘッドスライディングを披露した。理由を問われて「ジャイアンツ、バイガエシダ!!」と日本語で昨年の流行語を使って宣戦布告。宿敵・巨人に対抗するため、若手がのびのびとプレーできる雰囲気づくり、盛り上げ役を買って出た。

 一塁から三塁へ猛スピードでマートンが突っ込んでいく。高代コーチは止まって打球方向を見ろ、との指示を出したが、突然、勢いよく三塁へ頭から突っ込んだ。仲間たちが拍手で迎え、若手とハイタッチを交わした助っ人。その理由を問われた際、眉間にシワを寄せ、あのフレーズを言い放った。

 「ジャイアンツ、バイガエシダ!!」

 報道陣があっけにとられると、さらに「バイガエシダー!!」と繰り返し強調した。キャンプ初日のランチ中、清水に「いい言葉、アリマセンカー?」と聞いたという。そこで返ってきたのがドラマ「半沢直樹」の決めぜりふで、昨年の流行語にもなった倍返しだった。

 「去年、巨人が優勝した。その借りを返さないといけない」と真剣な表情で打ち明けたマートン。そのためには「巨人は選手層が厚い。今、若手が出てきているけど、もっと出てくれば巨人に対抗できると思う」と力を込める。練習中の異例のヘッドスライディングは若手の緊張感を解きほぐし、活気を出して練習に取り組むための雰囲気づくりが狙いだった。

 単に黙々と厳しい表情で練習に取り組めば、若手選手は萎縮してしまいがち。気を使うなというほうが無理というものだ。逆にベテランや外国人選手が厳しい中でも楽しい空気を演出すれば、勢いのある若虎らしいプレーが出やすくなる。

 それはシーズン中も同じ。若手が生み出した勢いが起点となり、低迷するチームが息を吹き返したことが過去にもあった。「ここ数年は8月に失速してしまう。後半、失速せずに戦い続けないといけない」とマートン。優勝するために若い力を必要としているからこそ、ムードメーカーの役割を買って出た。

 和田監督は「ああいうのが自然に出る雰囲気があるのはいいこと」と目を細めた。4日連続のランチ特打では、初めてバックスクリーンに放り込むなど調整は順調だ。すべては倍返しのために‐。来日5年目の助っ人がVに欠かせない“勢い”を生み出していく。

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