ドラ2横田、バックスクリーン特大弾
「阪神2軍春季キャンプ」(9日、安芸)
阪神のドラフト2位・横田慎太郎外野手(鹿児島実)が、プロ初めてとなる屋外フリー打撃で42スイング中、柵越え7本を放った。今キャンプは発熱のため出遅れたが、この日から全体練習に初合流。バックスクリーンに2発直撃させる推定130メートル弾を放つなど強烈な“デビュー”を飾った。
陽気な日が差し込む安芸のメーングラウンドに、衝撃が走った。午前中に行われた横田のフリー打撃。18歳の若者が、主役を奪った。
投手を務める吉田2軍バッテリーコーチの球を、力みのないスイングで次々とはじき返す。その9球目を、右中間スタンドへ放り込んだ。そして、13球目にはバックスクリーン下段に直撃させるアーチを放った。
ケージの後ろに自然と人だかりができた。黒田ヘッドコーチ、掛布DC、平田2軍監督、古屋2軍チーフ兼打撃コーチ、八木2軍打撃コーチ、佐野統括、平塚、田中、吉野のスカウト陣。横でノックしていた筒井コーチも、手を止めて見入った。今キャンプ最多となる500人の観衆も固唾(かたず)をのんで見守る。静まりかえったメーングラウンドには、横田の乾いた打球音だけが響き渡った。
バックスクリーン弾直後には、右翼フェンス直撃の大飛球。ファウルを挟み、再び右中間フェンスに当てた。ファンも選手も、驚きの声すら出ない。22球目を右中間へ放り込むと、ラストは再びバックスクリーンへ。打順表示の「7」にぶち当てる推定130メートル弾。横田劇場は、特大アーチ連発で幕を閉じた。
直前のマシン打撃でも19スイング中、3本の柵越え。合計42スイングで安打性18本。7発をスタンドインさせた。見守った掛布DCは「粗さはあるけど、あれだけ遠くに飛ばせるのは彼の魅力。ドラフト2位だからね。期待通りのバッティングをしてくれたよ」と金の卵を称賛した。
周囲の驚きをよそに、涼しい顔でケージを出た横田。午後からのシート打撃では、小嶋、伊藤和らプロの変化球に苦しみ4打数無安打に終わった。「プロの球に反応できなかった。実戦で打てないと意味がない」と反省しきり。それでも小豆畑から二盗を決めるなど、存在感を見せた。
発熱の出遅れを吹き飛ばすほど、インパクトのある初屋外打撃。未来の和製アーチストへ。背番号24が、大きな一歩を踏み出した。
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