ゴメス暗雲、また早退…調整遅れ必至
「阪神春季キャンプ」(24日、宜野座)
阪神の新外国人、マウロ・ゴメス内野手(29)が右膝裏の張りで練習を早退した。23日に訴えたもので、初実戦は早くても3月4日のオープン戦・ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)からとなった。アクシデントに泣かされ続ける新助っ人。開幕までの調整過程に暗雲が垂れ込めてきた。
一夜明けても状況は変わっていなかった。ゴメスが23日に強い張りを訴えた箇所が、右膝裏と判明。中日とのオープン戦の直前回避に続き、この日も練習を早退した。
メーン球場で全体アップが始まると、一人でウエート場へ移動。約1時間半、トレーニングを行った。「よくなっているし、監督とも話をしている」とだけ話し、正午に宿舎へ帰った。
入団以来、アクシデントに悩まされ続けている。1月下旬に誕生した第1子の体調が思わしくなく、来日は10日までずれ込んだ。
さらに20日の紅白戦で初めて実戦に出場する予定だったが、体調不良で流れた。仕切り直した23日の中日戦も、右膝裏の張りで出場できなかった。
25日は宜野座キャンプ最後の対外試合となる韓国・LGとの練習試合(宜野座)が組まれている。和田監督は「この2日間、メニューを落としてすぐ試合というわけにもいかない」と欠場が決定。新4番候補が、キャンプで1試合も実戦に出場しないことになった。
23日に病院で精密検査を受けた結果、右膝裏の張りは軽度と診断されている。しかし、今後の見通しは明るいとは言えない。
3月1日からの高知遠征に帯同しないことは決定的。初実戦は早くても同4日のソフトバンク戦となる。同戦から出場できたとして、開幕までのオープン戦は15試合。未知の日本野球への対応や、調整遅れを考慮すると、不安を抱かざるを得ない。
指揮官は「もう一度、下半身の状態を整えてから(実戦に)入った方がいい。技術練習に支障がある。打撃フォームも軸足に(体重が)乗っていない。無理して使って、また休むのもね。これならいける、という状況になってからだね」。多くの実戦に出場させて、日本野球に慣れさせようとしていただけに、歯切れが悪かった。
3月28日の巨人との開幕戦(東京ドーム)まであと約1カ月。打線の核として期待される大砲は、間に合うのだろうか。

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