呉昇桓“石の心臓”内角攻めで圧巻3K
「オープン戦、DeNA2‐2阪神」(15日、横浜)
構える藤井が内角へ体を寄せた。同点の九回1死二塁、打席には一発のある代打・多村。一打サヨナラのピンチの場面でも、阪神・呉昇桓の制球はぶれなかった。線を引く軌道で相手の懐をえぐった石直球。ストッパーの“常識”を覆すボールは、これだけではなかった。
立て続けにインサイドへ直球を投げ込み、カウントを整えてから高めの直球で空振り三振。続く代打・井手も簡単に2ストライクと追い込み、最後は2度、首を振って内角直球を選択した。寸分の狂いなく懐に投げ込まれた148キロの直球にバットは空を切り、アウトすべてを三振で奪う快投を演じた。
「(内角球は)重要な部分。ピンチのときに制球が甘くなると、失投になって試合が終わるので気をつけないといけない」と明かした呉昇桓。バッテリーを組んだ藤井は「ボールの高低だけだと当てられるんで、両サイドに要求した」と意図を明かす。
タイプにもよるが基本的に、日本人のストッパーは外角中心に配球を組み立てる。近年では藤川、上原がそうだったように、内角は1球の制球ミスが致命傷になる。長打の可能性が低い外角を攻めるのがセオリーだが、呉昇桓はそれを覆すだけの制球力と強心臓を持つ。やはり、韓国最強守護神の異名はダテではない。
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